TikTokビジネスアカウントとは?個人アカウントとの違いやデメリット、作り方などを解説

TikTokには、一般的に使われている個人アカウントに加えて、ビジネスアカウントもあります。ビジネスアカウントでは、TikTokを仕事目的で利用するうえで嬉しい機能が備わっています。

本記事では、そんなTikTokビジネスアカウントのメリットや個人アカウントとの違い、作り方、運用時のポイントなどを解説します。

ビジネスアカウントでTikTokを運用していこうと考えている場合は、ぜひ参考にしてみてください。

目次

TikTokビジネスアカウントとは?

TikTokビジネスアカウントとは?

TikTokビジネスアカウントとは、仕事目的向けの機能が備わっているアカウントのことです。企業はもちろん、個人でも利用できます。

TikTokは新しい商品やブランドの発見、レビューの確認ツールとして多くのユーザーに利用されており、現在様々な企業がSNSマーケティングの一環として取り入れています。

実際に「ロート製薬」や「ABEMA」など1,000以上の企業がTikTokビジネスアカウントを活用し、ビジネスの成長に繋げています。

TikTokビジネスアカウントでできること|機能一覧

TikTokビジネスアカウントでできること|機能一覧

TikTokビジネスアカウントで利用できる機能をまとめると、主に以下の5つです。

TikTokビジネスアカウントの機能一覧
  • アカウントカテゴリーの設定
  • プロフィールへの外部リンク設置
  • 投稿動画の分析
  • インサイト分析
  • 商用楽曲ライブラリの活用

アカウントカテゴリーの設定

TikTokビジネスアカウントでは、活動ジャンル別でアカウントカテゴリーを設定できるようになります。設定できる具体的なカテゴリーを挙げると、以下のとおりです。

アカウントカテゴリーの例
  • 芸術・工芸
  • 自動車・交通手段
  • 赤ちゃん
  • ゲーム
  • 衣類・アクセサリー
  • 教育・研修
  • エレクトロニクス
  • グルメ&ドリンク
  • ファイナンス・投資 など

アカウントカテゴリーを選択することで、同じジャンルに興味を持つユーザーに表示されやすくなり、ターゲット層にアプローチできる可能性が高まります。

他にも様々なカテゴリーが用意されているので、カテゴリー選びで困ることはないでしょう。

ちなみに、上記に加えて、「個人的な利用」というカテゴリーもあります。TikTokビジネスアカウントを個人利用する場合は、「個人的な利用」カテゴリーを選択するといいでしょう。

プロフィールへの外部リンク設置

TikTokビジネスアカウントでは、プロフィール画面に外部リンクを設置できます。

外部リンクを設置できれば、投稿した動画から興味を持ったユーザーを自社ホームページやECサイトなどに誘導しやすくなります。

自社商品やサービスの購買促進をTikTokで狙いたい場合は、必須レベルの機能です。

投稿動画の分析

TikTokビジネスアカウントでは、投稿した動画を分析できるようになります。

合計再生時間や合計/平均視聴回数、トラフィックソースの種類など、投稿した動画の様々な分析データを確認できます。

確認時点のリアルタイムの分析結果が表示されるので、比較しつつより効果が出た動画をチェックする際に便利です。

インサイト分析

TikTokビジネスアカウントでは、インサイト分析機能も利用できます。

フォロワー数増減やプロフィール表示回数など、アカウント情報を確認できるようになります。また、曜日や時間別の再生回数もチェックできるので、視覚的にバズりやすい時間帯の把握が可能です。

商用楽曲ライブラリの活用

TikTokビジネスアカウントでは、商用楽曲ライブラリを活用できます。

利用できる音楽が全て商用利用可能な楽曲のみ選べるようになり、著作権侵害の心配がなくなります。選べる楽曲数は少なくなるものの、コンテンツ量は100万曲以上と十分です。

TikTokビジネスアカウントを利用する4つのメリット

TikTokビジネスアカウントを利用する4つのメリット

様々な機能を利用できるようになるTikTokビジネスアカウントを使うメリットは、主に以下の4つです。

TikTokビジネスアカウントのメリット
  • 動画のクオリティを高められる
  • アカウント運用の改善を図りやすくなる
  • 自社商品やサービスを訴求しやすくなる
  • ターゲット層へ認知されやすくなる

動画のクオリティを高められる

TikTokビジネスアカウントを利用することで、投稿した動画を分析できるようになり、クオリティ向上を図れます。

動画が高クオリティになれば、ターゲット層に刺さるような内容にプラッシュアップでき、より成果を出しやすくなるでしょう。

たとえば、合計再生時間を確認・比較すれば、人気動画の傾向を把握できます。平均視聴回数は、ユーザーによってメリットの大きい動画を選別するときに役立ちます。

アカウント運用の改善を図りやすくなる

TikTokビジネスアカウントのメリットとして、アカウント運用の改善を図りやすくなる点も挙げられます。

インサイト分析で「どんな動画が興味を示しているのか」「どの日時に再生回数が多いのか」などを把握できるので、TikTokビジネスアカウントを利用することで運用の方向性を定められます。

TikTokで成果を出すには、動画のクオリティに加えてアカウント運用の改善も重要です。インサイト分析を徹底して、ターゲット層に刺さるアカウント運用を目指しましょう。

自社商品やサービスを訴求しやすくなる

自社商品やサービスを訴求しやすくなる点も、TikTokビジネスアカウントのメリットの1つです。

TikTokビジネスアカウントではプロフィール画面に外部リンクを設置できるようになり「動画で自社商品やサービスの紹介→プロフィール画面からサイトへ移行」までの流れをスムーズにおこなえます。

TikTokから離れず紹介やサービスの詳細を確認できるので、消費行動の機会損失を減らせます。

ターゲット層へ認知されやすくなる

TikTokビジネスアカウントはアカウントカテゴリーを設定できるようになるので、ターゲット層への自社認知を図りたいときにも便利です。

アカウントカテゴリーを設定すると、選択したジャンルに興味を持っているTikTokユーザーに動画が表示されやすくなります。

ユーザーをより限定して動画を提供できるので、ターゲット層への認知力も格段に高まります。

TikTokビジネスアカウントを利用する2つのデメリット・注意点

TikTokビジネスアカウントを利用する2つのデメリット・注意点

TikTokビジネスアカウントは利用するメリットこそ多いですが、以下2つのデメリットもあります。

TikTokビジネスアカウントのデメリット
  • 利用できる楽曲が制限される
  • 炎上時のダメージが大きくなる

利用できる楽曲が制限される

TikTokでは、「楽曲」と「商用楽曲ライブラリ」の2種類から利用する楽曲を選べます。しかし、TikTokビジネスアカウントで使える楽曲は、「商用楽曲ライブラリ」のみです。

「楽曲」では話題曲やバズっている曲が多く収録されており、動画作りの幅が広がります。動画投稿がメインのTikTokを運用する際に、使えない楽曲が増えるのは痛手です。

とはいえ、「商用楽曲ライブラリ」でも100万曲以上あり、人気曲も数多くあります。また、著作権侵害を気にせず利用できる点も嬉しいメリットでしょう。

炎上時のダメージが大きくなる

TikTokビジネスアカウントを利用すると、炎上時のダメージが大きくなりやすいです。

個人アカウントと違って、ビジネスアカウントは企業ブランドのイメージが強くなります。そのため、一度炎上してしまうと、企業ブランドが大きく低下する可能性が高いです。

企業ブランドを高められる一方で、炎上した場合のダメージも大きくなります。TikTokビジネスアカウントを利用する際は、炎上対策を徹底しましょう。

TikTokビジネスアカウントと個人アカウントの違い|どっちがおすすめ?

TikTokビジネスアカウントと個人アカウントの違い|どっちがおすすめ?

TikTokビジネスアカウントと個人アカウントにはそれぞれ異なる特徴を持っており、場合によっては個人アカウントのまま運用する方が向いているケースがあります。

各アカウントの違いをまとめると、以下のとおりです。

スクロールできます
ビジネスアカウント個人アカウント
利用可能な楽曲商用楽曲ライブラリサウンド・楽曲
商用楽曲ライブラリ
アカウント分析できるできない
外部リンク設置できるできない
クリエイティブガイドの利用できるできない
収益化プログラムできないできる

では、実際にTikTokを仕事目的で運用する際は、ビジネスアカウントと個人アカウントのどちらがおすすめなのか、特徴を踏まえて解説します。

ビジネスアカウント:販売促進やマーケティング施策をしたい場合におすすめ

販売促進やマーケティング施策をしたい場合は、TikTokビジネスアカウントでの運用がおすすめです。

TikTokビジネスアカウントでは、インサイトや投稿動画の分析、外部リンク設置など、個人アカウントに搭載されていない様々な便利機能を利用できます。

アカウント運用の方向性をより正確に定められるので、販売促進やマーケティング施策目的でTikTokを利用するときはビジネスアカウントが最適です。

個人アカウント:企業ブランドや商品の認知をしたい場合におすすめ

企業ブランドや商品の認知をしたい場合は、TikTok個人アカウントでの運用がおすすめです。

ビジネスアカウントと違って、個人アカウントは利用可能な楽曲に制限がありません。また、カテゴリー選択がなく、幅広いTikTokユーザーに動画を届けられます。

そのため、「ターゲット層を絞らず企業ブランドや商品の認知に専念したい」といった目的でTikTokする場合は、個人アカウントの方が運用しやすいです。

TikTokビジネスアカウントの作り方・設定方法

TikTokビジネスアカウントの作り方・設定方法

TikTokをまだインストールしていない場合は、以下の手順でビジネスアカウントを作成できます。

TikTokビジネスアカウントの作り方
  • TikTokアプリをインストールする
  • アプリを開いて手続きを進める
  • プロフィール画面を開いて「登録」をタップする
  • 登録方法を選択して手続きを進める
  • プロフィール画面の「≡」をタップする
  • 「設定とプライバシー」をタップする
  • 「アカウント」をタップする
  • 「ビジネスアカウントに切り替える」をタップする
  • 画面を進めてカテゴリーを選択後「次へ」をタップする
  • メールアドレスを入力して「追加する」をタップする
    ※「スキップ」でも可
  • 自己紹介文を入力して「確定」をタップする
    ※「スキップ」でも可

その後、すぐに動画を作る場合は「今すぐ作成」を、まだ作らない場合は「後で」をタップしましょう。これで、TikTokビジネスアカウントの作成は完了です。

TikTokビジネスアカウントの切り替え方

TikTokビジネスアカウントの切り替え方

すでにTikTokの個人アカウントを持っている場合は、以下の手順でビジネスアカウントに切り替えられます。

TikTokビジネスアカウントの切り替え方法
  • プロフィール画面の「≡」をタップする
  • 「設定とプライバシー」をタップする
  • 「アカウント」をタップする
  • 「ビジネスアカウントに切り替える」をタップする
  • 画面を進めてカテゴリーを選択後「次へ」をタップする
  • メールアドレスを入力して「追加する」をタップする
    ※「スキップ」でも可
  • 自己紹介文を入力して「確定」をタップする
    ※「スキップ」でも可

ちなみに、TikTokビジネスアカウントはいつでも個人アカウントに戻せます。

TikTokビジネスアカウントから個人アカウントに戻したいときは、プロフィール画面を開いて「≡→設定とプライバシー→アカウント→個人アカウントに切り替える」をタップしましょう。

TikTokビジネスアカウントを運用するときのポイント5つ

TikTokビジネスアカウントを運用するときのポイント5つ

TikTokビジネスアカウントを運用するときは、以下5つのポイントを押さえましょう。

TikTokビジネスアカウントの運用ポイント
  • ターゲット層に合った動画を投稿する
  • ユーザーを巻き込むような動画を企画する
  • ビジネス感が薄い動画を作成する
  • 動画に独自性を出す
  • 投稿した動画やアカウントを毎日分析する

上記のポイントを踏まえてTikTokビジネスアカウントを運用すれば、成果が出る可能性が高まります。

企業アカウントの成功事例やTikTokでできることについては、別記事で解説しています。気になる人は、こちらもあわせてご覧ください。

ターゲット層に合った動画を投稿する

TikTokビジネスアカウントを運用するときは、なるべくターゲット層に合った動画を投稿しましょう。

どれだけ動画を投稿しても、ターゲット層に合っていない場合は成果を得られません。TikTokを運用する場合は、ターゲット層に刺さるような動画作りが重要です。

たとえば、美容ジャンルに興味がある20代女性をターゲット層とするなら、商品を実際に使った紹介動画がいいでしょう。ユーザーと重ねられるよう、動画内に女性を登場させる手も効果的です。

まずは、同じターゲット層に向けてTikTokを運用している競合他社の投稿動画を参考にしつつ、動画を作るところから始めてみましょう。

ユーザーを巻き込むような動画を企画する

TikTokビジネスアカウントを運用するポイントとして、ユーザーを巻き込むような動画を企画する点も挙げられます。

ユーザーとの距離感が近いTikTokの強みを活かした動画を企画することで、視聴者に興味を持ってもらいやすくなり、消費行動やフォローなどをしてくれる可能性が高まります。

ユーザーを巻き込むような動画としては、視聴者のコメントに対するアンサー動画が代表的です。また、商品やサービスに対してユーザーへ問いかけるような動画もいいでしょう。

興味を持ってもらうことが大切なので、TikTokを運用するときはユーザーを巻き込んだ動画投稿も意識してみてください。

他にもTikTokでバズらせるテクニックはたくさんあります。以下の記事で具体的なバズらせ方を解説しているので、気になる方はこちらもあわせてご覧ください。

ビジネス感が薄い動画を作成する

ビジネス感が薄い動画を作成する点も、TikTokビジネスアカウントを運用するポイントの1つです。

エンタメ性のコンテンツが多いTikTokでビジネス感が強い動画を投稿しても、興味を持ってもらえません。ユーザーに見てもらうためにも、ビジネス感の薄い動画を作ることが重要です。

たとえば人材採用を目的にTikTokビジネスアカウントを運用する場合、リアルな職場環境を伝えられるよう、社内でやってみた動画といった企画コンテンツを投稿する手があります。

TikTokだからこそ提供できるような、エンタメ性溢れる動画を作成しましょう。

動画に独自性を出す

TikTokビジネスアカウントを運用するうえで、動画に独自性を出すことも重要です。

様々な企業がTikTokビジネスアカウントを運用しているので、似た内容の動画を投稿すると二番煎じとなり、視聴者の興味を引けません。他の動画と違う独自性があれば、競合他社を出し抜けます。

動画に独自性を出す具体的な方法は多々ありますが、インパクトがあるように魅せる手が代表的です。たとえば収納道具を紹介する際、「“じゃない”使い方」という内容にすることで、より強い印象を残せます。

ユーザーからの興味を引くためにも、独自性のある動画をTikTokビジネスアカウントで投稿しましょう。

投稿した動画やアカウントを毎日分析する

TikTokビジネスアカウントを運用するなら、投稿した動画やアカウントの分析は必須です。

投稿動画やアカウントを分析しないと、「どんな内容がターゲット層に刺さりやすいのか」「どのタイミングの公開が適切なのか」などを判断できず、うまく成果を出せません。

投稿した動画を分析しながら、改善した動画を投稿するサイクルを続けることで、TikTokビジネスアカウントを伸ばしやすくなります。

そもそも分析するには、ある程度の動画を投稿する必要があります。そのためにも、TikTokビジネスアカウントを継続運用することが大切です。

TikTokビジネスアカウントを使った分析方法は、以下の記事で詳しく解説しています。こちらもチェックして、TikTokの分析方法を把握しましょう。

TikTokビジネスアカウントに関するよくある質問

TikTokビジネスアカウントに関するよくある質問

ここでは、TikTokビジネスアカウントに関するよくある質問をまとめています。

TikTokビジネスアカウントの料金はいくら?

TikTokビジネスアカウントの料金は無料です。

お金をかけずにTikTokビジネスアカウントを利用できるので、気になる場合はぜひ活用してみてください。

TikTokビジネスアカウントで収益化できる?

TikTokビジネスアカウントでは、様々な方法で収益化できます。

ただ、動画を通して収益を得られるプログラム「Creator Rewards Program」はTikTokビジネスアカウントだと利用できない点に注意しましょう。

個人アカウントと違って投稿動画・インサイトの分析が可能なので、人気アカウントを作成してアフィリエイトやPR案件で収益化を目指す場合におすすめです。

TikTokビジネスアカウントから個人アカウントへの切り替えはいつでもできる?

TikTokビジネスアカウントは、いつでも個人アカウントへ切り替えられます。

ただ、公式から何度も切り替えることは推奨されていません。本当に使わないかどうか確認したうえで、アカウントの切り替えをおこないましょう。(参考:TikTok公式サイト

まとめ|TikTokビジネスアカウントを運用してみよう

今回は、TikTokビジネスアカウントのメリットや個人アカウントとの違い、作り方、運用時のポイントなどについて解説しました。

TikTokビジネスアカウントを利用すれば、動画分析や外部リンク設置など様々な機能が使えるようになり、仕事目的で運用しやすくなるメリットがあります。

ただ、使える楽曲が少なくなり、万が一炎上したときのダメージが大きくなる点がデメリットです。

TikTokビジネスアカウントと個人アカウントは、それぞれ特徴が異なります。自社に合ったアカウントを利用して、TikTokを運用してみましょう。

この記事を書いた人

森川 竜樹のアバター 森川 竜樹 TikTokマーケティング 事業部長

代表である前田のTikTokをきっかけに前職を辞め、立ち上げたばかりの株式会社BrandingCreationへ入社。自社で行っている飲食事業のTikTokアカウントをはじめ、代表のアカウントなど自社内のTikTok運用を実施。

運用代行事業では、大学や飲食店、美容会社など様々なカテゴリでディレクターとして携わる中で、採用課題を抱えているといった相談が多かったため、Z世代の採用支援に特化したサービス「バズ採用」のサービス責任者として立ち上げを行なっている。

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